弁護士による景品表示法・景表法

このようなことはありませんか?

・広告の作成や商品の紹介を行っている。

・商品のパッケージやデザインを作成している。

・商品やサービスの説明を通じて広告宣伝を行っている。

→ このような場合、これらの広告等はすべて不当景品類及び不当表示防止法(以下「景表法」といいます。)の規制対象とされているため、注意が必要です。

 景表法では、規制の対象となる「表示」について、具体的には内閣総理大臣の指定に委ねています(2条4項)。この指定によれば、容器又は包装による公告から、チラシ・パンフレット・放送・映写・電光による公告、インターネット上の広告、さらには口頭による広告宣伝も含まれるとしており、極めて広い範囲の広告が規制の対象となっています。つまり、ほぼすべての広告が景表法の規制対象となるというわけです。

景表法違反として実際にあったケース

・同内容の期間限定割引キャンペーンを期間を区切って複数回行ってしまったケース

・実際には存在しないメーカー希望小売価格を表示してそれより安く販売している旨表示してしまったケース

・実際の景品当選者より多い当選者数を表示してしまったケース

こうした場合について、実際に企業側の認識にかかわらず景表法違反とされてしまいます。詳しくは消費者庁HPをご覧ください。(http://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/index.html#public_information

景表法違反となった場合の効果

 景表法に違反した場合には、消費者庁から違反行為の差し止めや、再発防止措置についての措置命令が行われます。この場合には、事業者名の公表が行われてしまいます。さらに、場合によっては課徴金の対象ともされるおそれがあります。

 また仮に、景表法に違反しなかったとしても景表法違反の疑いがある場合には、消費者庁による行政指導がなされます。

 このように、措置命令により違反事業者として会社名が公表された場合や、課徴金支払義務が生じたような場合、御社の事業に大ダメージが生じる場合があります。

そのため、広告作成・掲出の際には専門家に相談されることをお勧めいたします。

 弊所では、経験豊富な弁護士が個別の案件について相談に応じております。また、場合によっては、御社における表示のチェック体制を構築させていただくご提案や社内セミナーの開催についてもご相談に応じさせていただきます。

不当な表示に対する規制

・不当な表示に対する規制

  景表法では、不当な表示に対する規制として、優良誤認表示と有利誤認表示を定めています。

■「表示」とは

・優良誤認表示

 優良誤認表示とは、大きく分けて①商品等の品質などについて実際のものよりも著しく優良であると示す表示、②事実とは異なるのに同業他社よりも著しく優良であると示す表示、及び③不実証広告をいいます。

 商品等の品質などについて実際のものよりも著しく優良であると示す表示であるとされた事例としては、表示された商品の材料の原産地と商品の製法の考案者が実際と異なっていた事例等があります。

 具体的にどの程度からが「著しく優良」であるといえるかというのは、一般消費者の観点から、当該表示の誇張の程度が、社会一般に許容される程度を超えて、一般消費者による商品・サービスの選択に影響を与えるような場合とされています(消費者庁HP:http://www.caa.go.jp/representation/keihyo/qa/hyoujiqa.html#q10)。

 次に不実証広告とは、優良誤認表示に当たる疑いがある場合には、事業者に期間を定めて表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができ、資料を提出できない場合又は合理的な根拠が認められないような場合には、当該表示が不当表示とされ、行政処分の対象とされるものです(法7条2項)。   

・有利誤認表示

 商品の価格その他取引条件について、実際のもの又は同業他社のものよりも著しく有利であると誤認される表示をいいます。ここでは、①価格に関する有利誤認表示と、②商品の取引価格その他の取引条件に関するものとがあります。

 ①価格に関する有利誤認表示とは、(a)販売価格を単体で表す場合と、(b)二重価格表示があります。販売価格を単体で表す場合、販売価格そのものや当該価格が適用される商品等の範囲、さらには当該価格が適用される条件について、実際と異なる表示をしたり、あいまいな表示を行うことが規制の対象となっています。

 

■不当表示該当性判断について

二重価格表示(詳細はこちら

 二重価格表示については、様々な規制がなされており、難解な規制となっております(消費者庁:http://www.caa.go.jp/representation/keihyo/nijukikaku.html)。そのため、景表法上問題となる表記をしてしまうおそれが大きいため、必ず専門家に相談することをお勧めいたします。

   次の場面では、二重価格表示規制に抵触しないかどうかについて注意が必要です。

   ①同一ではない商品の価格を比較対照価格に用いて表示を行う場合の二重価格表示

   ②過去の販売価格を比較対照価格とする場合の二重価格表示

   ③将来の販売価格を比較対照価格とする場合の二重価格表示

   ④タイムサービスを行う場合の二重価格表示

   ⑤希望小売価格を比較対照価格とする二重価格表示

   ⑥競争事業者の販売価格を比較対照価格とする場合の二重価格表示

   ⑦他の顧客向けの販売価格を比較対照価格とする場合

 ・「最近相当期間価格」の考え方

 ここでは、比較的目にすることの多い過去の販売価格を比較対照価格とする場合について解説いたします。

 この場合、「最近相当期間価格」を比較対照価格としない場合には、不当表示に該当するおそれがあります。

 ここで、「最近相当期間価格」とは、当該商品の販売期間の過半を占める期間(2週間以上に限る)における価格であり、その価格で販売された最後の日から2週間以上経過していない価格をいいます。

 詳細は、二重価格表示にあたるケースをご覧ください。

打消し表示(詳細はこちら

 打消し表示とは、ある広告表示について、その例外等について記載する表示であり、消費者に対する訴求を主眼とする強調表示とワンセットで取り扱われる表示のことをいいます。典型的な例として良く目にするのは、通販番組などで、「月額料金5,000円!」などと値段を強調した表示(これを強調表示といいます。)とは別に、「別途手数料が1,000円かかります」などと、先ほどの5,000円の表示を打ち消すような表示(これを打消し表示といいます。)が併せて使われることがあります。

 これらは、一般消費者に、一見すると月額料金が5,000円だけでそれ以外に費用が発生しないかのような表示をしていると消費者を誤認させる不当表示と認定されることがあります。

 望ましいのは打消し表示がなくても商品・サービスの内容や取引条件の実際を一般消費者が認識できるような強調表示の内容とすることですが、打消し表示を上手に活用することで、より効果のある広告を検討することができます。

 強調表示は、商品・サービスの内容や取引条件について無条件、無制約に当てはまるものと一般消費者に受け止められるため、仮に例外などがあるときは、その旨の表示を分かりやすく適切に行うことに注意を払う必要があります。

 詳細は、打消し表示についてをご覧ください。

景品に関する規制について

近年、「5000円以上お買い上げの方に限定ノベルティをプレゼント」「〇〇商品を使った料理の写真をSNSでアップロードした方から優秀者に豪華賞品プレゼント」などのキャンペーンをよく見かけます。
しかし、このようなキャンペーンの景品類の金額は、景品表示法によって上限が決められています。以下、その上限について、詳しく解説いたします。

【一般懸賞、共同懸賞、総付景品とは?】

 1 一般懸賞
  キャンペーンが一般懸賞に当たる場合に、景品類の金額は、景品表示法によって、規制を受けます。
 では、どのような場合に、一般懸賞に当たるのでしょうか。

  まず、「懸賞」とは、
  ・「くじその他偶然性を利用して定める方法
  または
  ・「特定の行為の優劣または正誤によって定める方法
  によって、景品類の提供の相手方や提供する景品類の価額を定めることをいいます。
   そして、この「懸賞」のうち、共同懸賞でないものが、一般懸賞に当たります。

  「くじその他偶然性を利用して定める方法」の具体例
  ・抽選券を用いる方法
  ・レシートや商品の容器包装等を抽選券として用いる方法
  ・商品のうち一部のものにのみ景品類を添付して購入の際には相手方がいずれに添付されているかを判別できないよ
   うにしておく方法
  ・すべての商品に景品類を添付するがその価額に差等があり購入の際に相手方がその価額を判別できないようにして
   おく方法
  ・宝探しやじゃんけん等による方法
   →「懸賞」に当たります。

  「特定の行為の優劣または正誤によって定める方法」の具体例
  ・応募の際一般には明らかでない事項について予想を募集してその回答の優劣または正誤によって定める方法
  ・キャッチフレーズや写真等を募集してその優劣によって定める方法
  ・クイズ等の解答を募集してその正誤によって定める方法
  ・〇〇コンテストその他の競技等の優劣によって定める方法
   →「懸賞」に当たります。

    そのため、冒頭のうち「〇〇商品を使った料理の写真をSNSでアップロードした方から優秀者に豪華賞品プレ
   ゼント」は、「特定の行為の優劣」によって定める方法で、景品類を提供する相手を決めるものなので、「懸賞」
   に当たります。
    そして、このキャンペーンは、下記2に記載してある共同懸賞に当たらない場合には、一般懸賞に当たります。

    つぎに、一般懸賞に当たる場合、景品類の価額は、①最高額に関する規制と、②総額に関する規制を受けます
   (他方、誰でも応募できる懸賞である、いわゆるオープン懸賞は、そもそも景表法の対象とはなりません。)。
   ①最高額に関する規制としては、販売価格が5000円未満の物であれば取引価格の20倍まで、5000円以上
   のものであれば、10万円まで、と決められています。
   ②つぎに、総額に関する規制としては、懸賞にかかる売り上げの2%までが限度とされております。

  取引価格 景品類の最高額 景品の総額規制
総付景品 1000円未満 200円まで なし
1000円以上 取引価格の20%まで
懸賞景品 5000円未満 取引価格の20倍まで 懸賞に係る取引予定総額の2%まで
5000円以上 10万円まで

    冒頭のうち「〇〇商品を使った料理の写真をSNSでアップロードした方から優秀者に豪華賞品プレゼント」と

   いうキャンペーンの場合、たとえば、〇〇商品が、500円のお酢であれば、豪華賞品の上限はその20倍の1万
   円になります。

    そして、優秀者全員にプレゼントする豪華賞品の総額は、このキャンペーンによるお酢の売上予定総額の2%ま
   でとなります(500円のお酢が20万本売れる予想をしていた場合の売上予定総額は1億円なので、豪華賞品の
   総額は、1億円の2%に当たる200万円になります。そのため、1万円の豪華賞品を用意していた場合には、最
   大200名にプレゼントすることが可能となります。)。

 2 共同懸賞
  共同懸賞とは、複数の事業者が参加して行う懸賞をいいます。たとえば、商店街が共同して歳末セールを行う場合が
 これに当たります。
  共同懸賞に当たる場合、景品類の最高額と総額の規制は、一般懸賞より緩くなります。具体的には、取引価格に関わ
 らず、最高額は一律30万円、総額は懸賞にかかる売上予定総額の3%までとなります。

 3 総付景品
  一般懸賞・共同懸賞によらずに景品類を提供する場合を、総付景品といいます。たとえば、次の場合が、これに当た
 ります。
  ・商品の購入者に対して購入額の多寡を問わず、もれなく提供する場合
  ・入店者に対し商品の購入を条件とせず提供する場合
  ・先着順によって提供する場合

  そのため、冒頭のうち「5000円以上お買い上げの方に限定ノベルティをプレゼント」は、くじその他の偶然性を
 利用して定める方法でも、特定の行為の優劣または正誤によって定める方法でもないので、一般懸賞・共同懸賞によら
 ずに景品類を提供する場合といえ、総付景品にあたります。

  総付景品の場合、景品類の価額の上限は、取引価格が1000円未満の場合は200円まで、取引価格が1000円
 以上の場合は取引価格の20%までとなります。

  そのため、「5000円以上お買い上げの方に限定ノベルティをプレゼント」の場合、限定ノベルティの価額の上限
 は、5000円の20%である1000円となります。

企画しているキャンペーンが景品表示法に反していないかどうか、弁護士が監修いたします。是非、お問い合わせください。

景品類とは?

消費者へのプレゼントなどが「景品類」に当たる場合には、景品表示法により、その「景品類」の価額の最高額・総額などが制限されます。

 この規制は、懸賞企画や応募者プレゼント企画において豪華すぎる「景品類」を提供すると、豪華すぎる「景品類」に惹かれた消費者が、合理的に判断できずに、その企画に参加するための買い物をしてしまうので、これを予防し、「商品が本当に必要なものなのか」「商品の品質と値段が釣り合っているのか」を消費者が合理的に判断して買い物できるように、創設されたものです。

それでは、どんなものが「景品類」に当たるのでしょうか。

「景品類」とは、基本的には、

⑴ 事業者が、顧客を誘引するための手段として、

⑵ 方法のいかんを問わず、事業者が自己の供給する商品または役務の

取引に付随して提供する

(※詳しくは「取引付随性」をご参照ください。)

⑶ 物品、金銭その他の経済上の利益

をいいます(『不当景品類及び不当表示防止法第2条の規定により景品類及び表示を指定する件』第1項参照)。

 たとえば、「A社ビールに貼ってあるシールを5枚集めて応募した人の中から抽選で5名にオリジナルビアジョッキをプレゼント!」というキャンペーンがあった場合、このビアジョッキは、

⑴事業者であるA社が、顧客を誘引するための手段として、

⑵A社の製造販売するビールの販売という取引に付随して提供する

⑶経済上の利益(=通常、経済的対価を支払って取得するもの)であるため、

「景品類」に当たることになります。

その他、関連ページはこちら(以下をクリックしてください。)

・不当表示に関するよくあるご質問

・景品規制に関するよくあるご質問

・打消し表示について

二重価格表示について

・二重価格表示のルールについて

・eスポーツと景品表示法

・景品類の認定と取引付随性

・景品表示法に関するLP(ランディングページ)


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