支払督促とは、債権者の申立てにより、裁判所が債務者に対して「支払督促」という文書を送付してもらうという制度です。
支払督促は、支払督促を受けた債務者からの異議の申し立てがなければ、一定の手続の上で強制執行も可能となります。
もっとも、債務者からの異議が出された場合には、通常の民事訴訟に移行します。そのため、債権の内容自体に争いがあるような場合には高い確率で通常の民事訴訟に移行してしまいますので、その分解決までに時間がかかってしまいます。したがって、このような場合には、最初から通常の民事訴訟を提起する方がよりスピーディな解決につながるでしょう。
支払督促は、書面審査のみで強制執行も可能となる手続である反面、債務者の反応次第によっては、民事訴訟となる手続です。そのため、この方法をとる場合には、事案の見極めや他の手段との併用等も視野に入れた検討が必要となります。