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求人広告も法律違反に?景表法の観点からの注意点を弁護士が解説

1.求人広告に措置命令が下された

令和4年4月27日、消費者庁は、人材紹介会社DYMに対し、同社が供給する就職支援サービスの広告に関する表示につき、優良誤認(景表法第5条1号)に該当するとし、措置命令を行ったと報じられました。

人材紹介会社のどのような広告表示に景品表示法違反が認められたのでしょうか。

人材紹介会社のご担当者はもちろんのこと、広く広告を行う業者のご担当者様は、本記事をぜひともご確認いただければと思います。

 

2.求人広告も景品表示法違反が認められるのか?

求人広告であっても、他の広告と同様、景品表示法の適用が認められます。

景品表示法において、表示に関する主たる規制は、大きく分けて二つあります。優良誤認表示と有利誤認表示です。

優良誤認表示とは、人材紹介サービスの内容が実際のサービスよりも著しく優良であると示す表示のことを指します。

他方、有利誤認表示とは、サービスの条件が実際のサービスよりも著しく有利であると一般消費者に誤認される表示のことを指します。

求人広告においていずれの規制の適用もあり得ますが、今回の措置命令は、優良誤認表示に関するものでした。

 

3.具体的な表示内容

 では、どのような表示が景品表示法上で規制されている優良誤認に該当したと判断されたのでしょうか。

 複数の表示について優良誤認表示であるとの指摘を受けておりましたが、一部抜粋しますと、以下の点となります。

「優良求人の数々!取扱い企業者数2500社!」との表示

 こちらの表示は、DYM社が紹介することができる企業の数が2500社以上有しており、当該企業数の求人情報の中から求職者に企業を紹介できるかのように示す表示をしていました。ところが、DYM社において実際に紹介できる企業数は、それを下回るものであったとし、優良誤認と判断されました。

「エージェント面談からの就職率が驚異の96%!」との表示

 こちらの表示は、一般的な閲覧者の認識としては、あたかもDYM社の就職支援サービスを利用することで、その後、企業に就職した者の割合が96%であるかのような内容の表示でした。しかし、実際には、DYM社が任意の方法で算定した特定の一時点における最も高い数値として、96%と掲げたようで、この点が優良誤認と判断されました。すなわち、就職支援サービスの利用者の就職率の算定方法が高くなるように、より高い就職率の一時点を切り抜いたものであるとの判断を受けたようです。

「書類選考なしで面接 採用担当者の方や企業の社長と直接交渉ができるから 登録後、書類選考なしで面接までセッティングできます」との表示

 こちらの表示は、一般的な閲覧者の認識では、すべての紹介企業において、書類選考なく、採用面接を受けることができると読むことができるような内容でした。ところが、実際には、書類選考が必要な企業も紹介企業の中に含まれており、すべての紹介企業において書類選考なく面接を行えることはなかったようで、この点が優良誤認表示であると判断されました。

「就活生利用率4人に1人」との表示

 就職活動中の学生の4人に1人が、「Meets Company」と称するイベントを利用しているかのように表示していました。ところが、実際は、DYM社が関係する各種サービスに登録しているものも含めて算定した数値であり、就職活動中の学生の4人に1人がイベントに参加しているものではなく、この点が優良誤認表示であると判断されました。

 

 

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森大輔

2009年の弁護士登録以来、企業問題に取り組む。森大輔法律事務所を開所し、労働分野や広告、景品表示案件を中心に多くの顧問先をサポートしている。講演実績は多数あり、企業向け・社会保険労務士向けの労務問題セミナーを定期的に開催している。

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