会社(従業員10名程度)からの依頼で、従業員を解雇した後に、解雇が無効であるとの通知がきた旨の相談を受けました。会社の言い分としては、従業員の勤務態度が著しく悪く、社内での人間関係も含めてトラブルが多かったとのことでした。ただし、そのことについて書面で正式に注意を行ったり、懲戒権の行使もしたことはなかったとのことでした。
その後、労働者から労働審判の申立てがなされました。
労働審判では、解雇をする前に労働者の態度について改善の機会を与えたのかという点が争点となりましたが、従業員10名程度の規模の会社においては大企業のように改善の機会を与えるという点が難しいことを主張しました。特に、配置換えなどをして改善の機会を与えるということは会社の規模的にもあり得ないという点や、会社の秩序を守るには解雇以外にあり得なかったという点を強調しました。
その結果、労働審判においては、解雇は撤回し自主退職という形にしましたが、解決金については会社側に有利な金額にて和解が成立しました。
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