8月31日に消費者庁よりタイガー魔法瓶に措置命令が出された旨のニュースが流れました。タイガー魔法瓶の電気ケルトという商品があるのですが、CMなどで倒れても中身がこぼれないという機能を宣伝していたようです。ところが、消費者庁の調査では実際には中身がこぼれる場合があったということと、タイガー魔法瓶もこぼれる場合があることを把握していたようでした。そのため、消費者庁から優良誤認にあたると判断をされたようです。
優良誤認とは、商品やサービスの品質を実際よりも優れていると偽って宣伝したり、競争業者が販売する商品・サービスよりも特に優れているわけではないのに、あたかも偽って宣伝する行為をいいます。
通常、優良誤認と言えば、実際にその品質を備えているかどうかの科学的根拠が乏しいなどということで優良誤認とされるケースが多いです。しかし、今回は会社そのものが品質を欠いていたことを認識していたというケースであり、これまでの優良誤認とされたケースとは少し違うタイプですが、実はこうしたケースも少なくありません。このような事態が生じる原因としては、開発現場と営業・宣伝部門とでミスコミュニケーションが生じているケースが多いのです。
大企業になるほど、このような事態が生じる可能性が高まるものと思われます。商品を宣伝する上では、開発現場と営業・宣伝部門とのコミュニケーションがしっかりとできているか、今一度見直す機会が必要ではないかと思っております。
弊所では、景品表示法など表示規制に関する法律問題に積極的に取り組んでおります。宣伝・広告に関する法律問題はトラブルになる前に是非ご相談ください。