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Googleマップ上のビジネスプロフィールに投稿されるクチコミは、実際に足を運ぶ前にお店やクリニックの評判を知りたい多くのユーザーが閲覧していて、お店やクリニックにとっては集客やブランドイメージを形成する重要な要素となっています。
しかし、Googleアカウントさえあれば誰でも投稿できる手軽さゆえに、単なる低評価や批判の範ちゅうを超えた、ビジネスに多大な損害をもたらす理不尽で悪質なクチコミが掲載されることもあります。
例えば、真実と異なる虚偽の内容(デマ・ウソ)、会社や経営者・従業員に対する根拠のない罵詈雑言、プライバシー侵害や個人情報の漏洩、嫌がらせや悪意が明らかな内容のクチコミです。
このような悪いクチコミのうち営業妨害になるものについては、速やかに削除請求や投稿者を特定し責任追及するなど「ビジネスを守るための対策」をとることが重要です。
この記事では、営業妨害と認められる悪いクチコミの具体例、クチコミ削除や投稿者情報の開示請求の方法について弁護士が解説いたします。
営業妨害とは、お店やクリニックなど事業者の正常な営業活動を、違法または不当な手段によって妨げる行為を指します。
法律用語としては「業務妨害」とも呼ばれ、刑法において、①偽計業務妨害罪、②威力業務妨害罪、③電子計算機損壊等業務妨害罪の3つが定められております。
Googleマップのクチコミで単なる低評価や批判の範ちゅうを超えた、ビジネスに損害をもたらす理不尽で悪質な虚偽の情報(デマ・ウソ)を流したり、人を欺いたり、他人の勘違い・不知を利用して業務を妨害する行為は、①偽計業務妨害罪に該当します。
例えば、「この飲食店は食中毒を出した。」とネットにデマを書き込んで意図的に評価を下げて客離れを引き起こしてその飲食店の営業を妨害する行為は、偽計業務妨害罪に該当します。
業務妨害罪の成立に、実際に業務が妨害された結果は不要です。実際に業務が完全にストップしていなくても、業務を妨害するに足る行為をされた時点で犯罪は成立します。「いたずらのつもりだった」「実際に損害は出ていない」という言い訳は通用しません。
加害者が起訴されて有罪になると、「3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金」の刑事罰が科されることになります。
虚偽の情報(デマ・ウソ)を流したり、人を欺いたり、他人の勘違い・不知を利用して業務を妨害する行為は、偽計業務妨害罪に該当します。
したがって、Googleマップのクチコミにおいて単なる低評価や批判の範ちゅうを超えた、ビジネスに多大な損害をもたらす理不尽で悪質な虚偽の情報(デマ・ウソ)を流したり、人を欺いたり、他人の勘違い・不知を利用したりして、お店やクリニックの営業を妨害するおそれのある状態を発生させた場合には、業務妨害罪に該当する営業妨害といえる可能性が高いです。
例えば「この店の料理を食べて食中毒になった。保健所にも通報済み。」とのクチコミです(投稿者は実際には食事しておらず、食中毒の事実もありません)。
このようなGoogleクチコミは、実際の体験に基づかず、虚偽の情報(デマ・ウソ)を流して客離れを引き起こすためになされたものですので、違法性が明確です。
したがって、このような嘘のクチコミは、業務妨害罪に該当する営業妨害になります。
例えば、お店やクリニックに対する逆恨みから「最悪。もう二度と行かない!」を一人の人物が複数アカウントで何度も投稿し、星1評価を意図的に積み重ねているケースです。
このようなGoogleクチコミは、逆恨みによる妨害目的で、なりすましによって低評価を連続投稿し、検索順位・評価平均を不正に下げて人々を「行かない方がよい店だ」と勘違いさせて営業の妨害を図っているので、違法と評価できます。したがって、業務妨害罪に該当する営業妨害になります。
例えば、店長への個人的な逆恨みによる「店長は前科者で反社と繋がっている。女性客に手を出すので注意。」など事実無根の人格攻撃を含んだクチコミです。
具体的な事実を摘示している部分が虚偽であれば、公益性・真実性の抗弁(投稿者の反論)も成立しないので、名誉毀損としても違法になります。
したがって、このようなGoogleクチコミは、業務妨害罪に加え名誉毀損罪にも該当する営業妨害になります。
このような悪質なGoogleクチコミによって営業妨害を受けた場合、経営者は放置せずスピーディーに断固たる対応措置をとることが重要です。
まずは、スクリーンショットでURL、クチコミの内容、投稿者、投稿日時をしっかり記録します。
そのうえでの対応措置(悪いクチコミに対してできること)を、4つご紹介いたします。
クチコミが「Googleのクチコミに関するポリシー」にある「禁止および制限されているコンテンツ」に該当するとして、Googleのビジネスプロフィールからクチコミを削除するようリクエストすることによって、当該クチコミの削除を申請できます。
例えば、お店や病クリニックを利用したことがないのに利用したかのように装って根拠なくマイナスの感想を述べるクチコミの場合は、「虚偽のエンゲージメント」に該当するとして削除を申請できます。
また、お店やクリニックの商品・サービスの説明や品質に関する誤解を招くデマ・ウソの悪評を流すクチコミの場合は、「不実表示」に該当するとして削除を申請できます。
お店やクリニックに対する襲撃を予告したり扇動したりするクチコミの場合は、「危険なコンテンツ」に該当するとして削除を申請できます。
経営者の個人情報(氏名、顔写真、住所、財務情報、医療情報など)やプライバシーを暴露するクチコミの場合は、「個人情報」に該当するとして削除を申請できます。
ただ、Googleに削除を申請したからといって、Googleが申請に応じて直ちに削除するとは限りません。削除するかどうか、いつ削除するのかはGoogleの判断に委ねられているからです。
削除されるまでの間は、悪質で理不尽なクチコミが世間に公開され続けるため、ビジネスへの悪影響が続いてしまいます。
そこで、Googleが速やかに削除請求に応じない場合には、裁判所に対してクチコミ削除の仮処分を申し立てる手続をとります。
この手続においては、悪質なクチコミによって経営者に業務妨害・名誉毀損などによる著しい損害または急迫の危険が生ずるおそれがあり、それを避けるために仮処分命令が必要であることを裁判所に主張します。
この主張に法的な正当性が認められれば、裁判所からGoogleに対してクチコミ削除を命じる仮処分命令が出されることになります。
実務上、この仮処分命令を得たうえで再びGoogleにクチコミ削除を申請すると、速やかに削除されるケースが多いです。
弁護士に依頼した場合には、弁護士がクチコミの削除が法的に認められるか、証拠は十分かなどを検討したうえで、クチコミ削除が認められるべき理由を主張する書面を作成して裁判手続を進めていくことになります。
悪質なクチコミの投稿者が誰なのかわからないケースも多いですが、その場合であっても、発信者情報開示請求をすることによって投稿者を特定することができます。
すなわち、Googleなど通信に関与した通信事業者に対して、投稿者に関する情報の開示を請求することによって投稿者を特定することができます。
ただ、アクセスログが3か月~6か月程度で消去されてしまうので、アクセスログの保存期間が経過する前にスピーディーに行う必要があります。
発信者情報開示請求を行う手続としては、①裁判外の権利行使、②仮処分、③発信者情報開示命令、④訴訟という4つから選ぶことができます。
いずれの手続を選べばよいかは、削除請求を同時に行うか否か、強く争われる可能性があるかなどの観点から具体的事例ごとに検討する必要がありますので、詳細につきましては、弁護士にお問い合わせください。
悪質なクチコミによって営業妨害を受けた経営者は、発信者情報開示命令などによって開示された投稿者の情報に基づいて、投稿者に対して損害賠償を請求することができます。
請求できる「損害」は、経営者が被った精神的ダメージへの慰謝料、営業妨害によって減少した売上、弁護士費用などです。
損害賠償は、発信者情報開示命令などによって開示された投稿者の住所宛に内容証明郵便を送付し、その反応次第で、示談や民事訴訟などの法的手続を通じて請求していくことになります。詳細は、法的手続に精通した弁護士にご相談ください。
悪質なクチコミによる営業妨害は、刑法に定められた業務妨害罪、名誉毀損罪などの犯罪に該当する場合もあります。
その場合は、①犯罪事実、②その投稿者の処罰を求める旨、③告訴をする者の氏名・住所(法人の場合は、その名称又は商号、代表者の氏名、主たる事務所又は本店の所在地)を記載した「告訴状」を作成して、警察または検察官に提出することによって、刑事処罰を求めることができます。
刑事告訴すると、悪質なクチコミによって営業妨害をした投稿者は、逮捕・起訴されて刑事罰が科される可能性があります。
Googleで悪質なクチコミによって営業妨害を受けた場合、上記のような対応措置をとることが有効です。
現代は、インターネット上のクチコミが何年もかけて築きあげた会社やクリニックの信頼を瞬時に崩壊させてしまう時代です。悪質な営業妨害のクチコミを放置することは、将来の顧客や求職者を失い続ける結果を招きかねず、経営にとって大きなリスクです。
少しでも不安を感じたら、クチコミ削除の経験が豊富な弁護士に、速やかに相談することをおすすめします。
弁護士に依頼することによって、精神的ストレスや時間・労力を大幅に軽減できます。
そして、悪質な営業妨害のクチコミ削除や投稿者に対する責任追及の成功率が高まり、ビジネスを守ることができます。
弁護士法人森大輔法律事務所は、2015年に企業法務メインの法律事務所としてスタート以来、業種も規模もさまざまな100社以上にわたる顧問先のリーガル・コンサルタントとして数多くの企業事例を取り扱い、法律の枠を超えた「経営を守る生きた知恵」をもご提供している事務所です。
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さらに、リーガル・コンサルタントとして経営者様からのご要望にお応えして、クチコミ削除の先にある「平穏なビジネス環境」を取り戻して企業価値が最大化するように、法的観点から親身にサポートいたしております。
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