いわゆるモンスターペアレントとは、学校に対して、理不尽で自己中心的な要求や非難を繰り返す保護者をいいます。これにより、学校側は、保護者に委縮をしてしまい、保護者とのコミュニケーションがより悪化するおそれがあります。また、モンスターペアレントの対象となった教職員の中には、過度なストレスを抱えて精神的疾患になる方もいます。
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いわゆるモンスターペアレントとは、学校に対して、理不尽で自己中心的な要求や非難を繰り返す保護者をいいます。モンスターペアレントによる被害としては、例えば、運動会の練習中に怪我をしたため、自分の子供の怪我が治るまで延期にして欲しいとか、子供の学力遅れているのは担任の教職員の責任だから、担任を代えて欲しいなどというものが挙げられるかと思われます。
教職員からすれば、このような理不尽な要求を突き付けられたときにどのように対応をして良いか分からないはずです。教職員の職業はあくまでも生徒と向き合い教育をするということにありますし、そこに専念させてあげるべきです。このようなモンスターペアレントの理不尽で自己中心的な要求に対して、教職員一人で対応をさせるべきではありません。学校全体でモンスターペアレントの問題に対峙すべきですし、場合によって弁護士を入れて解決するということも重要です。弁護士が間に入れば、モンスターペアレントは弁護士と話をせざるを得なくなりますので、教職員や学校側がモンスターペアレントの対峙に時間も労力も割くことを軽減することはできます。
ただ、見落としてはならないは、学校側にクレームをいう保護者の中に真っ当な意見をされている保護者もいるということです。この点の判断を見誤れば学校の責任問題にもなりかねません。そのため、モンスターペアレントかどうかについては外部の弁護士の意見も聞きながら判断し、対応することも重要かと思われます。
モンスターペアレントは理不尽で自己中心的な要求や非難を繰り返す保護者のことを言います。そのため、このような保護者の対応を一人の教職員に委ねてしまうと精神的にも追い詰められてしまいます。その結果、メンタルに不調をきたし、退職するという事態にまでなりかねません。教職員が退職をしてしまうということ事態、学校にとってはリスクであると言わざるを得ません。
ただ、学校にとってのリスクはそれだけではありません。一人の教職員で対応することが困難であると分かっていながら、見て見ぬふりをして引き続きその教職員にモンスターペアレントの対応を任せっぱなしにすることは、学校の教職員に対するパワーハラスメントにもなりかねません。もしそうなれば、退職後に教職員の方から学校に対して損害賠償請求されるリスクも出てきてしまいます。弊所でも、モンスターペアレントの対応に苦しむ教職員から個人的に相談を受けたことがあります。しかしながら、本来であれば学校の問題であり、学校が費用と時間をかけて弁護士に相談すべき事柄だと思います。学校の問題であるにもかかわらず、一教職員の問題にすり替えることは大きなリスクが伴うものと思っております。
このように学校側にもモンスターペアレントの対応を教職員に任せっぱなしにすることは問題がありますので、学校全体で対応するという意識をもつことが重要だと思います。
クレーム対応の基本は、①聞き取り、②事実の調査・確認、③方針の決定、④回答、⑤外部対応です。そこで、まずは保護者の言い分に耳を傾け、クレームの内容を正確に把握することが大事です。クレームの内容は様々ですが、正確に把握するためには、時系列や5W1Hを意識した上で客観的な生の事実と保護者による事実の評価や感情の部分を区別して整理することが大切になります。
聞き取りは、複数人で行い、会話内容を録音した上で聴取メモを作成するようにすると良いかと思います。これらは交渉過程を客観的に明らかにすることによって、万が一裁判などで争いとなった場合に、言った言わないの水掛け論になるのを防ぐことができます。
③の方針の決定においては、生徒に対する指導が教育上必要であったかどうかを検討することになります。教育上必要であるか否かについては、基本的に学校側に裁量があります。そのため、学校側でできることできないことを明確にし、できないことはできないとはっきり伝えることも重要です。
対応に時間がかかったり、曖昧な対応をするとかえって保護者の要求がエスカレートしてしまうおそれがあります。安易な約束は絶対にしないよう注意が必要です。
モンスターペアレントからの要求に対し、教職員が一人で抱え込んでしまうと、過度のストレスからうつ病等の精神疾患に陥ってしまう危険性があります。生徒に必要な指導を行った教職員が一人で対応するのではなく、複数人がそれぞれ役割を分担して、組織一丸となって対応することが重要です。また、対応窓口は、情報が錯そうしないよう一本化するべきです。
このような体制を普段からしっかり整えておき、特定の人に負担が集中しないようにしてください。
過度な要求や暴言、暴行などの不当な手段を用いたりされるなどして、学校側で毅然とした対応がとれないような場合は、早い段階で外部機関に相談すべきです。窓口を弁護士に移した後、弁護士は、感情を抜きにして、保護者と冷静な話し合いを進めることになりますが、必要に応じて、弁護士名での警告文書の送付や、債務不存在確認訴訟などの法的措置を執ることもできます。また、保護者による暴力・脅迫のほか、SNS上での名誉毀損や執拗な架電による業務妨害がなされた場合には、警察への告訴や告発を行うことも可能です。
そもそも、教職員の本業は、モンスターペアレント対応ではございません。弁護士等が窓口となれば、学校側で時間を作る必要がなくなり、その分本来の業務に時間を充てることができるようになります。
モンスターペアレントのような過剰な要求をする方は、感情的になっているケースが大変多いです。弁護士等の外部機関が介入することで、このような感情論から離れ、法律などに即した冷静な話し合いが可能となります。
当事務所では、学校法人に代わって、上記記載の対応を行います。モンスターペアレントにお困りでしたら、ぜひ、ご相談ください。
森大輔法律事務所は学校法人の法律問題に関するサポートに力を入れております。まずは、お電話からの面談の予約、または森大輔法律事務所のお問い合わせフォーム(https://moridaisukelawoffices.com/contact)よりご相談をご予約ください。ご相談の日程を調整させて頂き、面談を実施させて頂いております。
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