顧客からのクレームというのは、営業をしていくうえで避けることはできません。必ずしもクレームのすべてが悪いわけではありませんが、中には対応に窮するクレームがあります。昨今、企業の不祥事がSNS等を通じて広く社会に拡散されてしまったようなケースが後を絶ちません。きちんと対応しているつもりでも、ある一部分だけを切り取って拡散されてしまうこともあります。つまり、クレーム対応は、企業に大打撃を与えかねないリスクを内包しています。
まず、クレーム対策の第一歩として、そのクレームの内容を正確に把握することが必要です。こうすることで、クレームの内容自体は問題なく、クレームの方法・態様に問題があるケースなのか、そもそもクレームの内容自体が不当なケースなのか、という区別をつけることができます。
クレームの内容が正当なものと確認できた場合には、まず事実関係を記録した上、企業として誠意をもって対応すべきです。クレームの方法・態様が悪質なケースでは、担当者がきちんと相手の話を聞き、理解を示すことで、相当程度の場合が沈静化します。その上で、「どういう事実関係の下でどういう対応をしたのか」という点について文書をもって回答すべきと言えます。こうした企業として行った対応が、社会的にも妥当なものと言えるような場合には、多くの場合、当該クレームも解消することが多いでしょう。
もっとも、こうして企業としてきちんと対応したにも関わらず、クレーム状態が解消されないこともあります。こうした場合には、弁護士等の専門家に窓口となってもらい、必要に応じて法的手続による対応をするのがよいでしょう。
他方、そもそもクレームの内容自体が不当なものについては、専門家に相談した上で、対応を考える必要があります。場合によっては、不当な要求として対応を拒絶し、その後一切対応しないという場合もあり得ます。
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