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通常訴訟

<訴訟手続>

 弁護士による債権回収として、誰もが最初に思い浮かべるのが訴訟手続です。訴訟手続は、弁護士が債権者の代理人となって裁判所に対して訴えを提起し、判決を求める手続です。訴訟手続により得られた判決は、これをもとに強制執行を行うことが可能となります。

 当事者間で話合いがそもそもできないような場合や、債権について争いがあることなどから当事者同士話し合っても解決ができない場合等、もはや話合いで解決できない場合は、速やかに訴訟手続に移ることをお勧めします。

 訴訟手続には時間がかかるのでは、とお考えの方も多いと思いますが、訴訟を提起したとしても債務者が出頭しない場合や全く争わなかったような場合には、思いのほか早く解決する場合もあります。

 また、通常の民事訴訟においても、訴訟の進捗状況を踏まえつつ、債務者と和解をする機会があります。提訴前の話し合いでは解決できなくても、債務者に不利な判決が出ることが見込まれる場合には、多くの場合債務者との和解が成立することもあり、スピーディーな解決が可能となります。

 他方、訴訟手続による場合には、争いがあってもこれを排除して債権回収を達成するという特性から、時間と費用が掛かります。そのため、争いの状況や債権者の資産状況などの調査を踏まえた事案の見極めを通じて、費用倒れにならないかという観点からの検討が重要となります。

 当事者間の話し合いが尽きたところから訴訟手続が始まります。訴訟手続が必要とされる場合には、多くの場合債務者の資産状況が悪化していて債権回収が困難な場合もあり得ます。そのため、訴訟手続をしたとしても、費用倒れになってしまうこともあります。しかしながら、話合いで解決しないような相手に対しては、訴訟手続を取らなければ債権回収はまず不可能なのもまた事実であり、その債権回収の可能性の見極めも必要となります。当事務所では、こうした債権回収の事実上の可能性も大切な要素として債権者様と一緒に考えていく姿勢を大切にしております。

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森大輔

2009年の弁護士登録以来、企業問題に取り組む。森大輔法律事務所を開所し、労働分野や広告、景品表示案件を中心に多くの顧問先をサポートしている。講演実績は多数あり、企業向け・社会保険労務士向けの労務問題セミナーを定期的に開催している。

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